「Pharmacognosy Research, 4, 22-26 (2012)」

大麦若葉エキスの経口投与がマウスの強制水泳試験に対して抗うつ効果があるか試験を行った。マウスに大麦若葉エキスまたは抗うつ薬イミプラミンを経口投与し、1時間後に開放円筒形容器内で泳がせた。脳内の神経成長因子 (NGF)、脳由来神経栄養因子、および糖質コルチコイド受容体mRNAの発現を、リアルタイム定量的ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) を使用して分析した。大麦若葉、および対照のイミプラミンは不動期間を短縮した。最後の水泳試験直後に海馬で検出されたNGFのmRNA発現は、非水泳群よりも高かった。イミプラミンの経口投与は、この増加を非水泳群のレベルまで抑制した。大麦若葉も、用量依存的にNGFのmRNA発現が中程度に減少し、抗うつ薬のような効果を確認した。

Katsunori Yamaura1),Noriyuki Nakayama1),Maki Shimada1), Yuanyuan Bi1), Hideki Fukata3), Koichi Ueno1,2)
1)Department of Geriatric Pharmacology Therapeutics, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Chiba University,
2)Center for Preventive Medical Science, Chiba University, Chiba, 3)Research Development Division, JPD Co., Ltd., Japan