研究実績一覧

大麦若葉エキスに関する過去の研究実績の一覧です。

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大麦若葉 抗炎症作用

anti-oxidantsとしての漢方薬および2剤の健康食品の抗炎症作用機序についての検討

炎症, 5 , 317-324 (1985)

健康維持や治療に広く利用されている漢方薬や自然食品などの天然物の作用機序を解明するために、16種類の漢方薬と2種類の自然食品(麹、大麦若葉エキス)の活性酸素(AO)に対する効果を確認した。 透析(膜)を使わない非加熱または加熱薬剤と透析(膜)後の薬剤の AO レベルに対する影響を比較した。
これらの加熱剤は、好中球とキサンチン-キサンチンオキシダーゼ系の両方で生成されるAOレベルを顕著に減少させ、非加熱剤は中程度またはわずかに減少させた。 興味深いのは、これらの薬剤の AO レベルを低下させる能力が熱と透析後の両方で減弱されなかったという逆説的な発見が本実験から得られた。しかし、加熱されたものの AO を減少させる能力は、透析後に大幅に減衰した。 これらの結果から、非加熱品では高分子化学物質や酵素による AO 除去作用があり、加熱品では単離された低分子化学物質の活性化による効果が考えられる。 熱により AO レベルが消失し、天然物中の他の化学物質と結合しているこれらの化学物質の結合が切断された可能性も考えられる。 これら活性化した低分子化合物が加熱される前に他の化学物質と重合すると、AO 除去作用が不活化する可能性がある。 また、これは、遊離の低分子の有効な化学物質が透析膜を通過することによる熱の結合切断効果によるものと思われ、熱後の透析による製品の AO 除去作用が減少する。 さらに、これらの天然物には強力な AO 除去作用があり、SOD などの高分子化学物質や酵素だけでなく、AO 除去以外にもさまざまな薬学的作用機序を持つフラボノイドなどの低分子物質も効果的に作用する可能性があることが示唆される。

丹羽靱負 1),萩原義秀 2),大竹英俊 2),筒井大八 3)
1)土佐清水病院 2)日本薬品開発 3)高知県総合保健協会