薬学雑誌, 105 ,1046-1051 (1985)

大麦若葉青汁と青汁分画液の抗潰瘍活性をラットで調べた。青汁水溶性分画液は500 mg/kg の経口投与で、ストレス、酢酸、アスピリン誘発性の胃潰瘍において顕著な抗潰瘍作用を示した。水不溶性物質を含む分画も、ストレスおよび酢酸誘発性の潰瘍において抗潰瘍活性を示した。これらの分画は、胃酸やペプシンの分泌にも、胃腸管からのアスピリンの吸収にも影響を与えなかった。これらの抗潰瘍作用は、攻撃因子による損傷からの胃粘膜の保護によるものである可能性があることを示唆した。

大竹英俊 1)，湯浅英雄 1)，小村千世子 1)，宮内徹二 1)，萩原義秀 1)，久保田和彦 2)
1)日本薬品開発　2)東京理科大学薬学部